心配しないで、幼稚園生活のこと
入園を前にしたお子さまにとっては、お父さん、お母さんから離れ、集団生活を送ることがよくわかっていないかもしれません。親にとっては、「楽しく幼稚園生活を送れるかしら?」とか、「友だちと仲良く遊べるかしら?」など、いろいろな不安や心配もあるかと思います。でも、いたずらに心配しないでください。少しずつ少しずつできるようになればいいのですから…。
基本的には、入園前までに「何事にも自分のことは自分でしようとする気持ちが
育っている」ことが大切です。望ましい姿(自立している姿)としては…
●自分でトイレに行き、排泄、始末、パンツの上げ下げができる。
●簡単な着替えが自分でできる。
●自分で食事をとることができる。
●自分の要求を言葉、または動作で伝えることができる。
●自分の物と他人の物の区別ができ、自分の持ち物を整理(かたづけ)ができる。
などがあります。
しかし、これらのことがすべてできるお子さんは、そういるものではありません。まだ十分にできなくても、入園してから自分の力で少しずつできるようになっていけばいいことなのです。
親の焦りでお子さんをせかしたり、叱ったりするのは、その子の自然な成長、発達の妨げになったり、長所を壊すことにもなりかねません。また、「幼稚園に行くんだから…」という言葉や態度は、お子さんに「幼稚園はたいへんな所」という印象を持たせたり、幼稚園への期待を歪めてしまうことにもなります。
自分一人でできなくても、少しずつ、ほめたり、励ましたり、自信を持たせてあげることが自立心の向上にもつながっていきます。こうしたことは、とても大切な”親の側の心構え”と言えます。
心配な点があれば、入園する時に幼稚園とよく相談するとよいと思います。そして、親と幼稚園が協力し合い、理解し合って、長い目(卒園までの長いスタンス)」でお子さんの成長を見守り育てていくことが大切です。
主な心配事へのアドバイス Q&A
【A】
入園当初、友達が遊んでいるのをただ見ているだけの子もいます。しかし、そういう子は、じっと観察しながら遊びの情報をキャッチしているのです。そして、楽しそうだなと思った遊びを家で展開し、その子なりに遊んでいるはずです。ですから、「大人の中で育ったから」という理由で心配することはありません。大人と遊べるようならOK!そのうち時間がたてば、子ども同士で遊べるようになります
【A】
原則的にmフォーク、スプーン、箸など、子どもが使いやすいもので食べられればOK!ある時期、汚されるのがいやで、お母さんが口に入れてあげていたりすると、その習慣がついてしまいます。今からでも遅くありません。お母さんが手伝いながら、フォークや箸を持たせてみてはいかがですか。
【A】
おもらししても、パンツの中にウンチをしても、「3歳児はそういうことがある」のが前提です。先生方は全然気にしません。子ども同士も特別気にしないと思います。毎年完全におむつがはずれていない子も何人かはおります。心配なら着替えをいっぱい持たせてあげてください。園によってはオムツも可の場合もあるので、相談してみましょう。
【A】
ほとんどの園で、通常保育時はもちろん、夏休みなどの長期休暇中でも朝は8時前から、夕方は6〜7時頃まで預かり保育を行なっていますので、両親が就労していても、お子さんに幼稚園教育を受けさせることが可能です。小学校就学前の学校「幼稚園」への入園を、ぜひご検討いただきたいと思います。
【A】
幼児の発達には個人差があります。その子の家庭状況や地域の環境、育ち方や兄弟姉妹の有無など、様々な要素がありますので、どちらが良いとは一概に言えないでしょう。しかし、最近では、安心して遊べる場所の減少や、少子化、核家族化などが進み、満3歳からの入園が増えているのも事実です。満3歳というと、自分でやってみたい思いが強まり、一人あそびを充分に楽しむ時期ですので、環境の整った園で五感を刺激するために、家庭より園で集団生活を送った方が子どもにとって、また親にとってもプラスになるかを優先してお決めになることをお勧めします。